自民党主導の、三党合意破棄をブラフに使った政局は、結局のところ党首会談で野田首相が谷垣総裁をうまく懐柔したことによって収拾されました。  というより、谷垣氏があまりにもお人好しなのかもしれません。消費増税法案成立後、「

8/9 今回の政局をどう見るか

 自民党主導の、三党合意破棄をブラフに使った政局は、結局のところ党首会談で野田首相が谷垣総裁をうまく懐柔したことによって収拾されました。

 というより、谷垣氏があまりにもお人好しなのかもしれません。消費増税法案成立後、「近いうちに信を問う」ことで合意したとしていますが、これで早期解散の確約を取り付けたと受け止めるのは「甘い」と言わざるを得ないでしょう。

 民主党への支持率が低空飛行を続けている中、選挙をしたい民主党議員はいるはずもありません。今、総選挙をすれば民主党が壊滅的な敗北を喫することは火を見るより明らかです。

 そこで、野田首相が解散を強行しようとすれば、その前に「野田降ろし」が始まるのは確実です。野田首相もそのような党内事情を踏まえ、できるだけ解散の先延ばしを図るでしょう。

 しかも、民主党にとって都合の良いことに、一票の格差で違憲状態となっている衆院の選挙制度を改革しなければならないという大義名分もあります。議員定数の削減と選挙区割りの変更、そして周知期間の確保という流れを考えれば、これだけで数ヶ月の時間を要します。つまり、総選挙は早くても年末近くか年明けぐらいにならないと出来る状態にならないということです。

 ただ、この件については選挙制度改革をきちっと仕上げることが大切で、これを中途半端な状態でなおざりにして、現状の定数や区割りのまま総選挙を行えば、違憲状態を是正しないまま、特別公務員たる国会議員が憲法遵守義務を無視して違憲状態を再度作り出したことになり、日本憲政史上、最大の汚点の一つとして歴史に刻まれるでしょう。

 その意味で自民党の性急な解散要求は、そもそも無理筋だったわけで、これを強行すれば「憲法を守ることよりも党利党略を優先させた」という誹りは免れません。

 結局、谷垣氏は与党との交渉において、野田首相によって手玉に取られただけで終わり、より根本的には、日本経済を沈没させる増税という間違った政策を修正するチャンスを失った(もともとその気はなかったでしょうが)ということです。

 次の総選挙では民主党が敗北し、自民党主導の政権が成立する蓋然性が高いと見込まれますが、その場合、9月の総裁選で再選されていれば、谷垣氏が首相を務めることになります。野田氏と同じく、経済への見識を欠き、財務省の言いなりになっている谷垣氏ですが、今回の政局では交渉力においても不安を感じさせられました。我が国が置かれている厳しい国際環境の中で、国益をしっかり確保する外交ができるのか、大いに疑問です。もはや既成政党に安心して国を任せられる人はいなくなっているということです。私たち幸福実現党が頑張らないといけません。

 

立木 秀学
(ついきしゅうがく)
東京大学 法学部 第3類(政治コース)卒業後、幸福の科学入局。財務局長、専務理事などを歴任し、幸福実現党に入党。2010年7月から2012年12月まで幸福実現党党首を務める。
現在、HS政経塾塾長。
HS政経塾公式サイト
ついき秀学の「日本の未来はここにあり」