「竹島の日」式典をどう見るか  昨日22日に島根県松江市で開かれた「竹島の日」式典には、政府から島尻安伊子内閣府政務官が参加し、「竹島は我が国固有の領土であり、我が国の主権にかかわる極めて重要な問題だ」と述べました。  

2/23 韓国とどう接するべきなのか~中国に接近する韓国~

「竹島の日」式典をどう見るか

 昨日22日に島根県松江市で開かれた「竹島の日」式典には、政府から島尻安伊子内閣府政務官が参加し、「竹島は我が国固有の領土であり、我が国の主権にかかわる極めて重要な問題だ」と述べました。

 韓国政府はこれに対し、島根県の「竹島の日」条例の廃止と日本の領有権主張中止を要求し、式典への政務官派遣に強く抗議する声明を発表。朴槿恵(パククネ、パククンヘ)次期大統領に近い与党議員は、「日本は配慮したのかもしれないが、政務官の派遣は日本政府による挑発と映る」と述べたそうです(2/23付日経新聞)。

 昨年12月の衆院選では、自民党は「竹島の日」式典を政府主催で開催することを公約に掲げていましたが、朴槿恵氏の大統領就任式が近いことに配慮し、今年は政府主催を見送り、島根県主催の当式典でも閣僚の参加を見合わせました。にもかかわらず、韓国側は強い反発を示しています。

 これであれば、初めから遠慮せず政府主催で式典を行えば良かったのです。より反発が強くなって、麻生副総理が大統領就任式に招いてもらえないこともあり得たかもしれませんが、そうなればそうなったで、我が国としては、日本国内の一行事でヒステリックな反応を示す韓国の異常性を国際社会にアピールすればよいでしょう。

 そもそも竹島を一方的に不法占拠している韓国に非があるのは明らかで、日本政府はこれを国際社会に向けて正々堂々主張し続けなくてはなりません。韓国による竹島侵略に対しては、本来であれば、自衛権を発動して強制力でもって実効支配を取り戻してよいのですが、そこをあえて踏みとどまって平和的に解決しようしているわけで、これ以上譲歩したり、配慮したりする必要は全くありません。

 1965年に日韓基本条約を締結した際、竹島問題を棚上げし、「互いに領有権の主張を認め、韓国は竹島に新しい施設の増築などはしない」という密約があったとされていますが(2/22付MSN産経ニュース、西岡力・東京基督教大教授のコメントによる)、そのような密約は我が国の領土や主権を守るという意味では完全に間違っていたと言わざるを得ないでしょう。

 仮にその密約に基づいたとしても、韓国はその後有人灯台を建設するなどしていて、もはや密約は空文化しているのですから、我が国もこの密約にとらわれることなく、韓国側の主張を全面否認すべきです。

正義を貫くことが真の友好につながる

 私は以前、ブログや新聞のコラムで、日韓同盟が必要であると述べたことがあります。北朝鮮や中国の軍事的脅威に対応するためには、竹島問題はひとまず措いてでも、韓国との連携を深めた方がよいと判断していたからです。

 しかし、中朝の脅威が増大しても、韓国内では反日的な風潮が弱くなるどころか、むしろ強くなっており、昨年夏にはとうとう李明博(イミョンバク)大統領が竹島に上陸し、また天皇陛下に謝罪を要求するという暴挙に出ました。

 韓国は1905年に日本が竹島を編入したことをもって、「韓国侵略の始まり」と位置づけており、その意味で「独島」(竹島の韓国名)は反日のシンボルとされています。独島が韓国領というのは全くの虚構でしかないのですが、韓国民の人たちは長年、教育やマスコミによって洗脳され、それを信じ込まされています。

 独島以外にも、慰安婦問題を始めとして日本に絡んで様々な歴史の捏造が行われており、韓国民の人たちが歴史的な経緯から「日本を見返してやりたい」という気持ちを持っているのはやむを得ないにしても、そうした反日キャンペーンははっきり言って常軌を逸しています。

 日韓の間で歴史観が一致することは期待できませんが、日本としては真実の主張を貫くことで、独島の虚構を明らかにし、もって韓国の人たちへの不幸な洗脳を解くきっかけとなさしめることが必要です。

 表面的にいざこざを起こさないことが、必ずしもお互いにとって良いことではあるとは限りません。「反日」が彼らにとってもマイナスをもたらすことを認識してもらい、いずれかの時点で何らかの反省をしてもらわなければなりません。

 したがって、正義をはっきり主張し続けることこそ、相手に対する真の思いやりであり、長い目で見て真の友好関係を築く礎になると考えます。

韓国は同盟先を米国から中国にシフトする?

 ただ、韓国にとって耳に痛いことを言い続ける外交的アプローチを取った時に、懸念されるのは東アジア地域における安全保障面での問題でしょう。

 確かに、韓国が日米としっかり歩調を合わせて北朝鮮や中国の軍事的脅威と対峙してくれればよいのですが、北朝鮮はともかく、中国に対しては韓国の方から接近を図る動きがあり、今後どのような道筋をたどるのかは予断を許しません。

 昨年6月、日韓の間で軍事情報包括保護協定を結ぼうとしたものの、調印の直前になって韓国側の事情で延期されてしまいました(朴槿恵氏が「国会への説明が不十分」として突如反対に転じたのが原因/鈴木高史「中国に『日本と軍事協定を結ぶな』と脅される韓国」http://nkbp.jp/XwmRQ1参照)。その一方で前月5月には、中国との間で軍事上の物品役務相互提供協定を結ぼうとしていると報じられています。

 また同年、韓米の間で韓国のミサイル射程距離の上限延長交渉が行われた際でも、韓米同盟よりも韓中同盟の方が合理的とする議論が存在していました(鈴木高史「『ミサイルの足かせ』はずそうと米国に『NO!』と言う韓国」http://nkbp.jp/YL2dNm参照)。つまり、北朝鮮と軍事的に対抗する米国よりも、北朝鮮を経済的に支えている中国の方が、北朝鮮をコントロールする力があり、朝鮮半島での戦争を止める力を持っていると考えるわけです。

 さらに経済的には、韓国の貿易に占める対中国の割合は約2割で、対日、対米はそれぞれ1割程度でしかありません(2011年)。内需が比較的小さく外需に頼らざるを得ない韓国としては、最も依存度の高い中国を敵に回すことは避けたいでしょうし、むしろ将来的には中華経済圏に組み込まれることを積極的に選び取るかもしれません。

 こうしてただでさえ中国に傾きかねないのに、我が国が領土や歴史の問題で韓国に強硬姿勢を取れば、その動きをさらに加速してしまうのではないかという懸念が浮かび上がります。

 確かにもっともな懸念ですが、だからと言って、現在「独島は我が領土」との標語を掲げて反日キャンペーンに狂奔している韓国が日本のために戦ってくれるとは考えにくく、逆に韓国が日本によって守られることを望むとも考えにくいでしょう。日韓の軍事協力は無いよりあった方がもちろん良いのですが、しかし、それほど期待できるものにはならないと思われます。

 もちろん韓国には、自由と民主主義の価値を共有する友邦として、それらの価値へのコミットメントをより強めてもらうよう説得することは必要でしょう。それが韓国の中国シフトを防ぐ力になり得ます。

 しかし、韓国が本当に国民の自由を追求し、その拡大を図るなら、国家による思想統制と言わざるを得ない、歴史捏造を含む「反日」への国民洗脳システムを解体しなければなりません。結局、そのためには日本として、歴史や領土の真実を主張し続けなくてはならないわけです。

第二次朝鮮戦争のシナリオ

  折しも、大川隆法・幸福実現党総裁の新著『北朝鮮の未来透視に挑戦する』(幸福の科学出版)では、今年の夏、参院選前頃に第二次朝鮮戦争が勃発するというシナリオが語られています。

北朝鮮の未来透視に挑戦する

 それは、簡潔に言えば、核保有国を称する北朝鮮の挑発に耐えかねて、韓国が戦争に突入。断続的に戦闘が続く中で、中国が北朝鮮への影響力を生かして、両国の仲介役としてイニシアチブを取ろうとするいうものです。2020年頃までの混沌とした状況が予言されており、戦争の最終的な結論は出ていません。

 結論を想定してみると、中国の支援を受ける北朝鮮が勝利し、半島を統一するというのが最悪の結末ですが、たとえ韓国が最終的に勝利し、半島統一を成し遂げたとしても楽観できない部分があります。

 というのは、最大の脅威だった北朝鮮が無くなれば、韓国としては米国と同盟を維持する必要性は低くなり、上述した経済的観点、および歴史的伝統的な親近感から中国との同盟に走る可能性も十分あり得るからです。あるいは、韓国、北朝鮮が併存したままで、戦争終結の仲介を通じて中国が韓国への影響力を増し、在韓米軍を追い出して、事実上中国が朝鮮半島の覇権を握るという筋書きもあるかもしれません。

 したがって、我が国としては、朝鮮半島全体がどのような形にせよ、中国の勢力圏に組み込まれてしまうことも想定しておかなければならず、そうした事態になっても自国を守りきれるだけの防衛体制を組んでおかなければならないのです。

 幸福実現党が、参院選まで安全運転を志向する安倍政権を批判し、一刻も早く、憲法解釈の変更を通じて、核武装や敵地攻撃能力整備を含めた自主防衛体制の確立を急ぐように主張しているのも、こうした悪いシナリオに備えるためです。

 以上、長々と述べてまいりましたが、本記事の結論は要するに、韓国には我が国としての正論を正々堂々と主張すべきであるということと、近い将来、韓国が中国の軍門に下ることになっても、それでも対応できる防衛力を我が国として一日も早く整備しましょうということになります。

立木 秀学
(ついきしゅうがく)
東京大学 法学部 第3類(政治コース)卒業後、幸福の科学入局。財務局長、専務理事などを歴任し、幸福実現党に入党。2010年7月から2012年12月まで幸福実現党党首を務める。
現在、HS政経塾塾長。
HS政経塾公式サイト
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